部品取りとして・・・元メーカー広報車両:E33A-0039238号車
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04年1月頃、オーナーズギャラリーにも載せさせてもらっているG-Force関東のさとーさん
がAMGを手放すこととなり、AMGの引取先を募る内容を掲示板に書込みされていました。
価格設定も良心的でいずれ誰かが手をあげるだろう・・・という位にしか考えていませんでしたが、
一向に引取りたいという人が見つかりません。 恐らく、さとーさんがAMGを降りる原因
にもなったマスターシリンダーからの油漏れやマフラー欠品等、安心して乗れる状態にするまで
にはそれなりの費用を掛けなければならず、しかも走行17万キロの車体にとなると・・・という
ことだと思います。
やはり直して乗るという人は現れず、どうせ部品取りになるのだったら私が・・・ということで
入手することになりました。
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最後の船旅(左:大洗港出発前、右:苫小牧港到着)
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3月下旬、さとーさんとKさんに大洗港から車輌を載せてもらい翌日、さくまるさん、
なつさんとうちの嫁とで引取りに行き、解体作業はさくまるさんに場所をお借りして行い
ました。 道中、走行17万キロにも関わらず、当時乗っていたAMGより全然調子が良かったことを
覚えています。
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左:移動中、右:途中で見掛けた看板、前期VR-4?
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左:途中、さくまるさん、なつさんに手伝ってもらってのスタッドレスに交換 右:さくまるさん宅到着
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さとーさんのクルマのパーツは一部を除いてほとんどを、手放すことになりました。
車輌解体も無事に終わり、一段落付いた頃ふとさとーさんのクルマの車体番号を
眺めているとAMGの中でもかなり初期のものだということが確認できました。 車体番号リスト
の順番ではカタログ撮影車と思われるクルマを除くとMTでは1台目に生産された車っぽいのです。
また、現車の艤装コード"000"は本皮シートを指しますがなぜかエクセーヌシートが付いていたり、
ヘッドカバーが後期のもの(MITSUBISHIのロゴの右にスリーダイヤが付き)だったり・・・
不思議な点がありました。
さとーさんに確認したところさとーさんの前に乗っていた方は
新車間もない頃からほぼワンオーナーで乗られていたとのことですが、残念ながら整備記録簿は
行方不明・・・ 確認の取りようがありませんが、もしかしたら広報車だとかそういう使われ方を
していたかもね、という話で終わっていました。
それから1年後、そんな話を忘れてかけていた頃にさとーさんからメールが・・・
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"お久しぶりでス。お元気でしたか?
今deporteさんトコにあるE33A-0039238の点検記録簿が見つかりました。
新車1ヶ月、6ヶ月点検は受けていません。
新車12ヶ月にはじめて記録されています。
それによると販売者は東京三菱特販二部。
最初の所有者は三菱自動車工業。
登録NO:×× 5× も・493です。
12ヶ月点検の内容以外にもふたつの大掛かりな作業を行っております。
*エンジンASSY脱着、交換。
*クラッチオーバーホール。
走行距離は23297q・・・"
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これでヘッドカバーが後期のものが付いている理由がわかりましたが、最初のオーナーは三菱自動
車工業、しかも、12ヶ月点検時走行2.3万キロでエンジンASSY脱着・交換とクラッチオーバーホールを
行っているのは、普通ではちょっと考えられない整備内容です。
そこで新車当時の雑誌をあさってみると・・・
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モーターファン別冊「新型カムリ/ビスタのすべて」に登場しているクルマのナンバーが"×× 5× も・493"、
まさにこのクルマです。 この時点でエクセーヌシートになっていましたから、数台用意されていた広報車の
中でミッションタイプやシート材質の組合せを色々なタイプを用意した時の名残と思われます。
広報車と言えば、自動車評論家やクルマ雑誌でテストされることが主目的ですから、その評価を良くしようと
市販車とは違うチューニングを為されているという有名な噂があります。 しかもその
噂はかなり信憑性の高い話が多かったり、実際広報車あがりのクルマを入手された方の話でも本来付いていない
はずのボディ補強パーツが装着されていたなんていう話も聞いたことがあります。
そして、このAMGはわずか走行2.3万キロの12ヶ月点検時にエンジンASSY脱着・交換とクラッチオーバーホールを
行っています。 雑誌編集者や評論家が普通の乗り方ではありえないような負荷を掛けて酷使されるでしょうし、
1年の走行距離としは多めとはいえたった2.3万キロ、クラッチオーバーホールはいいとして、エンジン交換って・・・。
噂話でもちょっと勘ぐってみたくなってしまいますよね。
北海道で生涯を終え、その約1年後に元広報車と判明した不幸なAMG。 エンジンは載替えられてしまっていますし、
今となっては他の部分に変更点があったかどうかも確認のしようもありません。
しかし、・・・とても調子の良かったエンジンとミッションは、いつか訪れるであろう必要とされる時を待って、
うちのガレージの奥で静かに眠っています。
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左:さとーさんによるモディファイ前のAMG
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